Feel! Play! Photo! 家族写真の残し方 「パパ・ママフォト講座⑧ 今の写真を20年後に持っていこう」

カメラマンの小坂と申します。

このコラムではパパ・ママが”知っていて良かった”と思う家族写真の撮り方、残し方についてワンポイント講座を連載していきます。

 

今回は番外編「今の写真を20年後に持っていこう」です。

紹介したいエッセイがあって。

 

大好きな詩人、エッセイストの浜文子さんの「育母書」から抜粋させていただきます。

浜文子さんを知ったのはたぶん1年程前、好きな詩もたくさんあるのですが、今回はその中の一つ。はじめて読んだ時、涙が止まらなかったエッセイ。

 
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成人したわが子の、幼い時はなんと短かったことだろう。

 

私が、もう一度、たった一度だけでいいから会いたいと思うのは、現在、27才と24才に成長したわが子の、幼い時代の姿です。

 

私が時おり夢をみるのは、玄関のチャイムが鳴り、そこに立っているのは虫かごと網を持って帰ってきた6才の息子、そしてお気に入りのバスケットを片手に子猫のぬいぐるみを抱きしめている3才の娘が立っているという図です。

 

ああ、そんな日が1日でもいいからリアルタイムであの子たちと過ごせる日がプレゼントされたらと夢見るのである。

 

もう一度、たっぷりと思い入れを込めて、我が子にあおの絵本を読み聞かせしてみたい。

 

私は私たちの20年間に繰り広げられていた日常の1日を、そのままもう一度再現したいと夢見るのです。
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何度読んでも涙がでてきます。

 

心がギュッとなります。今この時がどんなに貴重か。

 

あっという間に過ぎ去っていく”今”。今のこの子達にはもう二度と会えることはない。

 

「ねえねえ」っていつでもついて来て、話しかけて、何をするにも一生懸命全力。

 

私もいつか、「幼かった我が子に会いたい」と思う日が来る。

 

でも、二度と会えない。

 

今を大切にしようと、改めて気付かせてくれるエッセイです。
昔の我が子には会えない、その変えられない事実を写真が少し補ってくれる、そう思います。

 

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5歳の長女はお気に入りの帽子とワンピース。

 

2歳の次女はお気に入りの帽子と歩くとぴょこぴょこ鳴るパンダの靴。

なぜか花飾りをかけて、空っぽの手提げを持って。後ろにはお気に入りをつめこんだお猿のリュック。

 

「いってきまーす!!!」と2人で家の前で遊び。

 

喉が渇いたら「ただいまぁ。何か飲みたい〜」と帰ってくる。

 

夏の休日のワンシーン。

 

こんな日常をいつか、切なく愛おしく想い

 

「たった一度だけでいいから会いたい」と思う。

 

20年後、私がこの写真をみたら……きっとこの2人を抱きしめたくなって、泣いてしまう。。

 

家族写真に上手や下手もなく、親が何かを感じてシャッターボタンを押した。その事に一番意味があると思います。

 

今の我が子を20年後に持って行きましょう♪
 
 

このコラムでは皆さんの質問を受け付けております!

 

「こんな時どう撮ればいい!?」「こんなの撮りたい!」等々、こちら
hitomi@fishphoto.jpまで「ここるく見ました」とメールください。

 

※紹介したエッセイは浜文子さんの「育母書」立風書房。育児や家事や仕事、毎日いっぱいいっぱいなママにお勧めです。肩の力が抜けて、浜文子さんが「大丈夫大丈夫」って言ってくれているみたいです^^
 

筆者のご紹介

kosakaカメラマン 小坂仁都美
5歳と2歳の姉妹の母親です。
育児が辛いと思った時、夫とケンカした時、私を初心に返らせて、幸せな気持ちにしてくれたのは写真です。写真の力ってスゴイ!!
カメラがあると育児がより楽しくなります。
子育てをしていると感じるいろんな”母の想い”写真として残していきましょう♪

 

Fish Photo 世田谷スタジオでカメラマンをしています。写真スタジオ、行きたいところがない!!と諦めているパパ・ママ!是非一度HPをご覧下さい。 子連れ歓迎のフォト講座やアートワークショップも開催しています♪

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